インジェクション(射出)成形は、プラスチックの加工法では最も一般的な方法です。熱で溶かしたプラスチック原料を、高い圧力を加えて金型内に注入し、冷却・固化させて成形します。形状が複雑な製品や精密な製品の大量生産に適し、自動車・電気機器部品から家庭用雑貨品まで、広範囲に利用されています。
インジェクション成形法は、射出装置の基本構造によっておおかまに、プランジャー式、プリプラ式、インラインスクリュー式に分類されます。岳南有機(株)では、今日最も一般的に利用されているインラインスクリュー式射出装置を保有しています。
インラインスクリュー式は、材料の可塑化を加熱シリンダーで行いますが、シリンダー内のスクリューの回転によって材料をその先端部に送り込みつつ可塑化をすすめ、一定量貯えられた溶融材料をスクリューの急速前進運動によって射出するものです。
成形材料の可塑化が均一に行われることや、材料の滞留が少ないので熱安定性の低いものでも分解の恐れが少ないこと、そして材料替え・色替え操作が容易であることなど、多くの利点があります。